この業界にいると、必ず「人身売買」「奴隷商人」「ブローカー」などと、残念な言葉を投げかけられる時と場合があります。

「自分は、決して奴隷を右から左へ動かすことで、生活の糧を得ているワケでは無い!」

この業界にいる人たちは、すべからく、そう叫びたくなることでしょう。では、声高々にそう言える根拠は、アナタの中の、どこにあるのでしょうか?自分自身、家族や友人、知人に、堂々と胸を張って言えるためには、「自分は、何のため、誰のために働いている」のかを、いつでも堂々と説明できねば、確固たる信念と自信をもてなければ、正に投げかけられた言葉に対して、反論も弁明もできるものではありません。

「共育」という言葉があります。 (以下、コトバンクより)

共育(読み)キョウイク   デジタル大辞泉「共育」の解説

《「ともいく」とも》親・教師・学校など教育権を持つ主体だけでなく、多様な立場や領域の人や組織が連携して教育を担うこと、あるいは教育・養育・指導を行う側と受ける側がともに学び成長すること、などを意味する造語。

この業界では、送出機関、日本語学校、監理団体、登録支援機関、受入先などの関係当事者が、共に連携して、外国人労働者と受入先の監理、支援(保護)、指導(育成)にあたります。同時に、これらの業務を通じて、自分達もまた、様々感化され、成長してしまっている実感を持つ業界人は、決して少なくありません。

私達は、求められる業務に従事していく過程において、確かに人材育成に関わり、大きな影響力を持ち合わせています。同時に、外国人労働者たちの成長した姿を見て、その過程に関わり、影響を及ぼした実感は、間違いなく、ヤリガイやikigaiそのものへと、直結します。

つまり、正に人材育成、人づくりのためにこそ、私達は日々、取り組んでいると言えます。日々のバタバタに振り回されたり、活動原資としての安定したお金儲けを画策するのも、全ては「人材育成」のために、取り組んでいると、決して忘れてはいけません。そして、それは、自分と自分が所属する組織、ひいては関係当事者全員の人材育成そのものとなります。
(外国人人材の成長こそが、受入先にとっても喜ばれ、受入して良かったとなります)
 忘れて独りよがりな、自分だけの利害を優先してしまう人は、「奴隷商人・人身売買屋・悪質ブローカー」と後ろ指をさされ、揶揄されても、否定できるものではないのですから。


 



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