日本は社会の成熟が進み、少子高齢化社会と相まって、日本の若者たちが求める業務に大きな偏りが生じています。若年労働力に支えられてきた基幹産業を中心に、人手不足と言われる所以です。
 まだまだ、ケアできるだけの機械化、ロボット化までには、時間がかかります。日本が自力でこの解決をするため、またそのための「時間を稼ぐ」ためには、外国人の若者たちに頼る以外の選択肢を見つけられないのが、昨今の現実です。
 同時に、他国といえど、同じ人間、同じ若者たちを、日本の自分たちの勝手で、使い潰して良いはずがない。彼らの将来の人生に渡って、役立つ経験を提供できるからこそ、その過程において、出稼ぎ所得を得られるからこそ、我々もまた、奴隷受入事業、奴隷商売ではないと言えます。
 そのために、日本社会を支えてくれる外国人の若者たちに対し我々日本人がすべきことは彼らを育てるコト。彼ら自身の将来に渡って、自ら切り拓いていくコトのできる、素晴らしい人材へと成長を促すコトこそ、この業界の宿命、命題と言えます。
 そして、この少子高齢化と、若年労働者不足の問題は、長期化しており、どれだけ時代の移り変わりが早いと言えど、解決に至るまでには数十年のスパンが見受けられると思われます。
 若者がいなく年寄りだけの国は、そもそもが人間社会として成り立たちません。結果、今を生き繋いでいくためには、彼らを受け入れていく手段しかなく、また彼らを育てていかないと、受入自体も健全かつ持続的に機能しません。
 それが数十年は求められるならば、「彼らを導き、育てて行ける、次世代の業界人(日本の若者たち)」もまた育てて繋いでいく必要があります。
 思えば人の歴史そのものです。先人が、後人を育てる、導く、見守る、指導・助言に当たる。業界全体として、外国人も日本人も、若者たちを育てていく必要があります。

【追記】 「若い人たちを育てる」それは同時に古い体質、古い人間の引退を意味します。マッカーサー元帥の「老兵は死なず只消え去るのみ」という有名な言葉にもあるように、これからは育成指導された若者たちが外国人雇用業界の道をしっかりと切り拓いていって欲しいと考えています。 (引退した爺さんより)


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