入国までそしてその後の実習3年間(計4年)の概略スケジュールを作成して説明しておきましょう。

ポイントは「入国予定日」をどのように決めるか。

  1. 海外出張が入りますから、日程調整は慎重に実施しましょう。
  2. 海外に求人を出して候補者が集まるには、最低1ヶ月はかかると考えてください。集まりました!! と連絡が来てもすぐに面接は出来ないと考えてください。必要な情報を集めて確認するのに送出し機関の処理能力も有りますから・・・。事前確認項目の記載された応募者一覧表をなかなか送ってこない送出し機関も多いです。
  3. 面接が終わっても、送り出しからの書類がすべて届くのは1.5~2ヶ月かかると考えてください。
  4. 日本側で作ったり集めたりする書類も沢山あります。
  5. 全ての書類が整って機構に申請書類提出して、入国は早くてもその4か月後です。
  6. 送り出し国によっては、日本語教育に時間がかかります。急がせて教育不十分で入国させると、トラブルの可能性が高くなります。

日本語教育に必要な時間は、漢字圏の中国でも最低3か月以上、その他の国で6ヶ月以上必要だと考えてください。(個人差はありますが・・) 
この程度の日本語教育を実施しても日本語能力はN5、たまにN4レベルです。N5,N4は小学一年レベル。カタコトです。漢字や熟語は理解できません。

実習実施者側の希望・要求を確認しましょう。

※すべての実習実施者の都合に合わせていると、年30回入国、毎月毎月空港に出迎え、各企業に配属なんてことになりかねません。
監理団体の適正な1年間の受入方針を決定してからにしましょう。 年4回~6回程度が安定するかもしれないですね。
※入国と面接がセットである事。来年の海外出張がセットとなる事をしっかりと頭に入れておいてください。

  1. 配属日(入社日)の希望を確認してください。
  2. 入国後講習は週5日、22日間実施する計算で配属日→入国予定日を計算してください。
  3. 配属日の直後に長期連休がある場合、日本に慣れていない実習生の場合不安を感じる場合が有りますので、実習実施者とよく相談してください。会社の寮に連れて行かれて、翌日から休みに突入してしまいます。同じ国の先輩でもいない限り、不安で一杯になってしまいます。

 

概要スケジュールの作成

入国までの流れの部分

 無理をすれば6ヶ月前でも申請して入国可能な場合も有ります。
 早く入国させたいという実習実施者の要求があると思いますが、ポイントは技能実習生の日本語能力がどこまで伸びるかです。 
 企業からの早期入国の要求が強い場合は
 まずは受け入れ企業に対象国の外国人がいるかいないかで判断してください。企業の社員に外国人がいない場合、入国を急がせるのとトラブルのリスクが高くなります。
 漢字圏の中国の場合、必要な日本語教育期間は短くて済みます。それでも3か月以上の教育期間は必要です。

 入国後講習が実施されるので、1年目の雇用期間は11か月となること
3年目以降は人数が1ヶ月間だけではあるが、減少する事も説明しておくこと。
 人数の増減を嫌う場合、年2回の入国パターンも考えられるが、効率は悪くなる。実習実施者も新人指導の頻度が増えます。

実際のカレンダーで作成する事
各国の正月休み、祝祭日を考慮する事。

その後の募集タイミング(面接タイミング)にも影響が出てきます。監理団体側から適切な提案を実施してあげてください。

各国のお正月
中国旧正月に1週間程度の休みとなります。
ゴールデンウィーク(黄金週間)もあります。
ベトナム旧正月に1週間程度の休みとなります。
4月末から5月1日まで休みです。
インドネシア正月の長期休暇は有りません
6月に一週間ラマダン(断食月)の休みが有ります
フィリピン西暦1月1日がお正月
カンボジアお釈迦様の誕生日4月がお正月。 日本での花祭り。
ミャンマーお釈迦様の誕生日4月がお正月。
同時期に水祭りが開催されて、連休となります。
モンゴルモンゴルの正月は旧正月です。

入国日決定の注意

可能な限り実習実施者の入国(配属)希望を反映してあげたいところですが、他の実習実施者とのバランスも有ります。月に数回も入国させるのは避けましょう。
機構・入管への書類(期限)が煩雑になる(行き違いやチェック漏れが生まれやすい)だけですので、出来るだけ同月内であればまとめて入国するように持っていくほうが理想的です。
あまりにも企業の都合を聞きすぎると、監理団体内部では、ひと月に入国が複数回発生することとなります。その後の配属スケジュールも重なるため、同じ担当者が対応する場合は、要注意。

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