実習時間よりも長い時間を過ごすことになる宿舎、生活圏内は、監理団体・受入企業の目が行き届かない範囲となりますので、制限・監視をしてはいけませんが、普段から「気にする」習慣が必要です。
制度上でも3ヶ月に1度は監理団体も監査月に宿舎確認の義務もありますが、受入企業において「生活指導員」に任命された日本人は、生活上で困っていることが無いかの確認や、技能実習生の了承・同伴での宿舎確認を行うなどの、「支援」「お世話」が必要となります。
監理のコツとしては、近隣トラブルを避け、生活上の些細な変化も敏感に気が付くよう、生活ゴミを受入企業で処分することを許可、郵便物(ハガキやチラシ)などを受入企業で分別処分する支援を提案するなどすると、食生活の変化、飲酒、喫煙、交友関係などで大きな問題への発展を未然防止に繋げることができる場合もあります。
ただし、いずれの対応も人権侵害、プライバシーの侵害とならないよう、過剰な対応は厳禁されております。
寮社宅に関しては、広さ、家賃設定は規定を必ず守るようにしましょう。
できれば一人一部屋が理想です。大広間の場合は最低限パーテーション等で仕切ってプライバシーは確保するようにしましょう。
賃貸物件の場合は家賃が総額を越えないことはもとより、会社負担分をできるだけ多く、実習生負担分をできるだけ少なくするようにしましょう。
会社内に寮があったり、通勤が徒歩で可能な場合も自転車は用意しておきましょう。
自転車での通勤に規定はありませんが、常識の範囲内であまり遠方の寮は避けましょう。半径2㎞圏内が妥当な線ではないでしょうか。
生活面では、別々の国の実習生を同室にするのは避けた方が賢明です。生活習慣が違う国同士ですので一緒の仕事は問題なくても生活(特に台所の共用)は避けたほうがいいでしょう。生活面でのトラブルは近隣住民トラブルが最も多く、ごみ捨てと騒音が最も多いトラブルです。ごみ捨ては分別をきちんとすること、ごみ出しの曜日と時間を守ること、騒音は生活音や窓を開けての大音量音楽などの問題に気を付けましょう。
破損、破壊、汚す、水漏れ、ボヤ
技能実習生の受け入れ時に最低限実施しておくべきことがあります。・貸し出し支給品のリスト保存・室内状況、家電製品の貸し出し時の写真撮影(画像保存)・電化製品の使用方法、宿...
続きを読む紛失・盗難
金銭的な被害を抑えるためには、紛失、破損時の損害賠償の請求を帰国後まで適用すると母国語併記の誓約書に記載し、徹底追及する姿勢を見せる必要があります。また受け入れ開始時に...
続きを読む部外者の立ち入り、宴会、大声
厳密に言えば何も制限はできません。友人の対入り禁止。異性の立ち入り禁止。訴えられれば受入企業側が不利な立場になります。マイクを使用したカラオケ、楽器演奏、大勢でのパーテ...
続きを読む退去時のトラブル
退去時に、破損・汚れ・盗難・などの問題が発生します。この問題を対応するためには帰国時ではなく、帰国1ヶ月前あたりから入念な宿舎確認をして、経年劣化なのか、本人責任なのかを受け入...
続きを読む交通違反
交通ルールに関して、入国前・入国後の講習では必ず実施されていると思います。右側・左側通行が「逆」。その程度の知識は、どの技能実習生でも理解していますし、周囲の日本人を見て、合わ...
続きを読むゴミ
入国講習施設に講習を委託した場合、ゴミの分別方法の指導は行いますが、有料ゴミ袋の種類、ゴミの回収日までは、個別対応で指導することが不可能になります。この指導に関しては、...
続きを読む郵便物、小包(副業、違法な副業)
監理団体・受入企業の知らない場所で多くの技能実習生が「郵送」を行っており、配送業者様に迷惑をお掛けしていると思います。特に外国人材は、郵送から到着までの時間的な逆算が想...
続きを読む訪問販売員(NHK含む)
指導が行き届いている入国後講習施設、そうではない講習施設で教育内容に差異が発生する部分です。入国後講習施設において、監理団体・実習実施者における経歴が無い方が行う施設では、この...
続きを読む就寝時間、睡眠時間
子供ではありませんので、指導しても、強制しても改善が夜更かしをするような人材の改善は難しい部分です。背景には母国との「時差」があることを理解しておきましょう。外国人材が...
続きを読む同居者とのトラブル
同室の技能実習生の間にトラブルが無いなど考えないで下さい。むしろ本当にトラブルが無い場合は奇跡です。夫婦でも元は他人であり、トラブルが発生するのに、海外面接で偶然知り合い、同じ...
続きを読む部屋の清掃
「整理整頓」「奇麗」という感覚は人によって違います。他人が見て整然としていない環境でも、本人は整理整頓ができている、使い勝手の良い環境と捉えている時もあります。自身の部...
続きを読む町内会
参加が可能であるならば、積極活用させていただくべきです。外国人に対する偏見、理解をしていただくのに良い機会となりますし、地域交流が良い受入企業では、地域からの苦情は少ないと思い...
続きを読む同室者とのトラブル
人間ですから、一緒に生活することは無理!となる場合もあります。台所や風呂トイレの共用は仕方ないとしても、うまくいかない場合は部屋を分けましょうこのトラブルは放置すると失踪につなが...
続きを読む夜間のスマホ
夜間にスマートフォンでゲームをする、母国の家族と連絡をする。Wi-Fiの速度が落ちる、家族との会話の声が大きい。技能実習生が同棲をすればこのような問題が発生します。見聞きした状...
続きを読む遠方への旅行
「遠方への旅行は禁止!!」などと制限をしても、行く時は隠蔽してでも行きますので、気持ちよく行かせてあげましょう。「どこへ行くの?」「誰と行くの?」「何で行くの?」「いつ...
続きを読むSAVE大百科
- はじめに
- 関係者の 人材育成のために
- a 技能実習
- a1引き合い~配属
- a2 技能実習開始~訪問~技能検定
- a3 技能実習2号移行
- a4 技能実習3号移行
- a5 帰国
- a6 特定技能への移行
- a7 失踪
- a8 途中帰国
- a9 外国人技能機構の実地検査への対応
- a10 優良認定
- a11 技能実習生の日本語教育
- a12 一年職種ケースについて(非移行対象職種)
- 心構え
- 技能実習
- 特定技能
- b 特定技能
- b1 基本的なビジネスの枠組みの理解
- b2 受注前の説明と確認
- b3 基本支援10項目について
- b4 入管等への届出
- b5 その他 (特定技能)
- 外国人雇用の枠組み
- c トラブル
- c1 制度上リスクの高いトラブル
- c2 言い訳としてよくあるパターン
- c3 色々なトラブル
- c3-1 研修センターで
- c3-2 帰国したい! 会社を変わりたい!
- c3-3 賃金、処遇
- c3-4 金銭トラブル
- c3-5 寮社宅、通勤、生活
- c3-6 恋愛、妊娠、売春、不倫、パパ活
- c3-7 企業での実習・就労中に
- c3-7-1 指示命令を理解しない、理解しても従わない
- c3-7-2 仕事の習得が遅い
- c3-7-3 ミスが多い
- c3-7-4 態度が悪い、休憩が長い
- c3-7-5 遅刻が多い、欠勤が多い(無断、事前両方)
- c3-7-6 日本人が怒るので怖がる、日本人に聞いても無視される
- c3-7-7 外国人同士で集まってしまう、すぐに外国語で話を始める
- c3-7-8 ストライキを始めた
- c3-7-9 実習指導員がきちんと指導ができない、指導をやらない
- c3-7-10 生活指導員がきちんと指導ができない、指導をやらない
- c3-7-11 支援責任者、支援担当者の支援が不十分もしくは何もしない
- c3-7-12 日本人が外国人をイジメていた
- c3-7-13 日本人がパワハラしていた
- c3-7-14 日本人がセクハラをしていた
- c3-7-15 実習生が日本人社員に言い寄って、社員が困っている
- c3-8 健康
- c3-9 死亡
- c3-10 犯罪
- c3-11 企業の法令違反、違法行為を見つけた場合
- c4 最近のモンスター問題
- c5 実習実施者、受入機関とのトラブル
- c6 送出機関とのトラブル
- c7 その他の在留資格のトラブル
- トラブル
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