子供ではありませんので、指導しても、強制しても改善が夜更かしをするような人材の改善は難しい部分です。背景には母国との「時差」があることを理解しておきましょう。

外国人材が母国の家族と連絡を取るのは、お互いの就労後・家庭作業の終了後となります。多くの外国人材の送り出し国では時差が1時間~2時間あります。その時間は日本の方が進んでいます。

仮に母国の家族が一息ついて連絡をしてくる時間が母国で22時の場合、日本では23時、深夜0時となります。この時間から会話が盛り上がれば、就寝時間は深夜1時、2時過ぎ。これでは翌日の実習(就労)に支障が出てもおかしくない睡眠時間になることは間違いありません。

しかし両親、夫婦、子供との関係性を制限することもできません。よって日本側関係者も、そういった背景を理解してあげることしかできませんし、その反動で、休日は昼過ぎまで寝ていることも想像しなければいけません。

睡眠時間に関しては、監理団体も訪問指導の度に質疑しておくことをお勧めします。

「眠れない」

この言葉を聞いた時は、原因究明が必要です。ホームシック、ストレスから精神的な病に侵されている場合もあります。このことが原因で途中帰国となる技能実習生も大勢おりますので、眠れていない場合は、慎重な対応に入るよう心掛けて下さい。


スマホの使い過ぎによる就寝時間、睡眠時間への影響

暇さえあれば、YouTube、TikTok、Facebook、家族・友人への連絡等に時間を費やす技能実習生は多いです。空いた時間は、個々のプライベートですので、強制はできません。但し、睡眠不足から、実習中の集中力の欠如、怪我や事故へと繋がっていく危険性があります。監理団体・実習実施者は各技能実習生の体調や表情に注意を払うようにしましょう。怪我をしたり、事故に遭ってからでは遅いですので。

副業に精を出すことによる影響

仕事外の時間に副業に勤しむ技能実習生も増えています。そもそも違法である場合もある上に、本業に支障が出てしまっては本末転倒です。副業しないといけない給料体系であるという認識の他、怪我・事故へと直結しますので、監理団体・実習実施者は個々に面談・対応が必要になってきます。

同居技能実習生とのシフトの違いによる影響

シフトによって、技能実習生の生活リズムが異なることはままあります。明け方帰宅する技能実習生、深夜に帰宅する技能実習生と様々存在しますが、生活音によって、睡眠を妨げられてしまうことも少なくありません。
「寝ている技能実習生がいるから、気を付けるように」と指導したとしても、生活音を0にすることはできず、どうしても少なくない影響が出てしまいます。睡眠不足から、同居人へ不満が溜まり、関係が険悪になったり、実習中に怪我をしたり、事故に遭ったりする危険性が増しますので、部屋単位で同じシフトを組むとか、個室にするといった対応を考えた方が良いです。

同じ送り出し機関で勉強しただけ、日本で初めて顔を合わせただけの赤の他人が同部屋で3年、5年生活することは大きなストレスになりえます。発展途上国から来る貧しい外国人という古臭い認識は捨て、一人間としての対応が求められます。


これは完全に実習生個人の問題になりますが、仕事に影響が出ることは避けなければなりません。ゲームに夢中になり睡眠時間が少なくなっての遅刻等が最近ありますが規則正しい生活についてよく指導しておかなければなりません。


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