入国後講習における学習において、教師が最も困る点は、勉強ができないのではなく、勉強をする習慣が身に付いていないことです。集中力に欠け、SNS機器の状況が気になって仕方が無い。十分な睡眠時間が確保され、実習(労働)もない生活にも関わらず、あくびが止まらない。人選ミスか送り出し機関の教育力を疑わざるを得ない状況です。

このような場合、入国後講習施設側では最低限のマナー部分の指導に徹します。日本語における会話はできない、何も聞き取れない。ただし挨拶と自己紹介だけはできる。その他、長所を伸ばすようにする。

誠に残念ですが、1ヶ月という期間において、入国後講習施設の関係者も、初対面の技能実習生に対し、どのような人材か見極め、判断をするのに数日はかかります。よって実質、20日弱の期間の中で、人間としての根本の部分から変えていくことは不可能なのです。

ただ勉強嫌いで日本語の理解力が不足をしていても、実習(就労)部分の技術を評価されて採用された人材の見極めも、入国後講習施設では見極め、判断が不可能です。

よって、短所が「勉強」「日本語」であっても、ルールが守れない、協調性が無い、わがままで悪質な人間ではなく誠実な人材であれば、不得意な部分が学習面にあるだけで、実習生活には問題がありません。


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