「講習」=「勉強」というイメージをする方が大半だと思いますが、自ら実施して実感することは、約1ヶ月の入国後講習は、「学校」+「外食産業」+「宿泊業」のような忙しさになることです。

監理団体が自ら実施する場合、食事の手配が最も苦労をする部分になると思いますが、「食費」の方も、実習実施者から頂いた「講習手当」の中から、更にその手当は、配属後から初めての給料日までに必要な「生活費」にもなりますので、後々実習実施者からの前借り、技能実習生同士が金銭の貸し借りをしてもいけませんので、「節約」を念頭に置いた講習期間の過ごし方が重要です。

頂いた講習手当の中から、食費に充当できる金額を算出し、技能実習生本人達に近隣で食材を購入させ「自炊」をさせる方法が最も簡単な方法なのですが、物価の高騰に対し、講習手当は10年以上据え置きのような状況も見られますので、若い技能実習生の胃袋を満たすような食材すら購入できるか分かりません。

また食事作り=「調理」を通じて、様々な指導を実現することができます。
母国で両親・家族に調理を依存していた人にとっては初めての自炊。包丁の持ち方から、お米の研ぎ方、肉野菜の切り方までが全て勉強です。実習が開始されてから怪我をしているようでは、開始当初より技能実習計画の履行に影響が出ます。

他の技能実習生と講習手当と共同出資して、より安価に食材を購入。仲間意識・協調性も養われます。多少の失敗により口に合わない調理となっても「我慢」を学ぶかもしれません。

食器洗浄時の水の節約、食べ残し食材の保存方法、油の後始末、ゴミの分別、火の元の確認。「調理」という実際の生活の場面から、指導に該当する実践経験を養うこともできますので、共同調理の方法もお勧めです。

監理団体側が日本料理を振舞うこと、調理指導することも日本文化への触れ合いとなりますので、インドネシア人材の場合は「ハラル食」に気を付けながら、様々な食事を披露することも良い取り組みです。


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